稲垣えみ子氏著書を読んで思ったこと
以前のブログに書いた 図書館で借りた本『家事か地獄か』
読んで 驚いたことがあります
アメリカの修道院に暮らすアルツハイマー型認知症の老シスター
の記事がありました
修道院で集団生活している老シスター達の多くが
日常生活を手助け無しに出来ないレベルなのに
何の問題もなく生活出来ているそうです
これは いったい何故なのか どういう事なのか
分かったことは
何十年もの長い間
シンプルな 家具も 物も少ない 小さな部屋で暮らしていて
1日の生活が小学校の時間割のように 同じことを繰り返している
食事も質素で簡単な調理の繰り返し
同じメンバーで 変化がない生活を繰り返す
そのため 認知症になっていても 戸惑うことなく
少ない物と 変化のない 居住空間で迷わず暮らせる
認知症になっても 自分も周りも気付かず
静かに平和に 昨日も今日も明日も 同じ暮らしを続けられる理由だった
とのことでした
稲垣さんのお母様も 認知症になり
物が多いため管理が出来ず
認知症が進むと 次々買い揃えた便利な調理道具も
使いこなすことが出来ず戸惑うばかりだったとのこと
次々と出て来る様々な新しい調理器具を使いこなし
新しく紹介される食材を使い 各国の
レパートリーに富んだ豪華な料理を作っていたお母様
出来なくなった自分が許せず
いくら『簡単なものでいいんだよ』と言っても 自分を責め
何も作れなくなってしまったとのこと
マスコミに薦められるまま 新しいことを取り込み過ぎてはいけない
小さな最小限の自分の暮らしを作ろう
毎日 永遠に続けられる生活をしよう
小さく暮らしていれば 認知症になったとしても暮らしていける
という記事に感銘を受けました
母のことを思いました
93歳の母はアルツハイマー型認知症で グループホームに入っています
まだ私や兄のことは分かり 明るく生活出来ています
最近のこと程忘れる
『さっきお兄ちゃんが来ていたでしょ?』と言っても
『え そうなの? 来ていた?』
でも 昔のことは詳細を覚えていて
繰り返しエンドレスで5回でも6回でも話す
今その話をした ということは忘れるんですね😢
母は 認知症にならないためのお手本のような生活をしていました
認知症にならないためにおススメされている生活
①友人を多く持ち 外へ出かけ 社交的に人と触れ合う
②新しい学びをする
③運動をする
④明るく楽しく暮らす
⑤規則正しい生活をする
⑥睡眠時間をきちんと摂る
⑦バランスよく食べる
たぶん 母はこの全てが出来ていたと思います
母は 50歳で退職し 1年に1回は友人と海外旅行をしていました
そのために 英会話を習っていました
ほぼ毎月 国内旅行もしていました
40代から 俳句や書道を学び 長く続け
優秀賞を頂いて 顔写真が地方紙によく出るほど
一生懸命打ちこんでいました
若い頃から料理が大好きで お菓子も含め 何でも作っていました
60代からは 新しく コーラスやピアノ 絵手紙も習っていました
毎日 テレビを見ながら体操し
孫たちを連れて お散歩にも よく行っていました
好き嫌いなく 何でも美味しく 感謝して食べていました
友人が多く社交的な性格でした
兄弟たちともいさかいなく仲良くしていました
お金があったから出来ることも多く
お金もない上 人見知りで こもり人気味な私には
このほとんどをすることは不可能です(^_^;)
認知症にならないために こういう生活をしなさい
が出来ていた母が なぜ認知症になってしまったのか
物に囲まれて 物が増え続けて 使いこなすことが難しくなって来た母
それでも 通販で買い続けてしまう
そして 使い切ることも 片付けることも出来なくなってしまう
稲垣さんの書いていた 物が少ないと 老シスターのように
それなりに管理が出来て 変わりなく生活が出来ていたかもしれませんね
脳に溜まるアミロイドβが 認知症の原因になると聞いたことがあります
母は入れ歯ではなく 部分入れ歯も差し歯もなく
自分の歯で食べています
母に歯周病があった可能性はあります
聞えにくさが認知症の原因になるとも言われています
母は昔から鼻を強くかむ癖がありました
たぶん耳によくなかったのでは?
60代の頃には 耳が聞こえにくいということで
両耳を手術していますが 直ったのは手術後しばらくだけでした
今は 大声で話しかけても ほとんど聞こえない状態です
聞こえないと 聞こえるふりをしたり
あまり話をしなくなり 認知症になりやすいとも言われています
歯周病と耳が遠いこと
この2つが原因になっている可能性もあるかも知れません
認知症になると言われる生活をしていた老シスター達
認知症になっても症状が出ないで
今までと変わりなく 自分で生活出来る老シスターは
認知症にならないためにおススメされている生活ではないですよね
・いつも同じ人と会う
・毎日同じことを繰り返す
・毎日ほぼ同じ食事をする
・新しいことをしない
情報を何もかも信じてはいけないな~と思います
今は こう言われているよね ぐらいに受け止めた方が良さそうです
頑張って社交的に生活しようとすれば 私はストレスが溜まると思います
新しいことをどんどん始めようとしても お金がかかるし
ストレスも増えそうです
稲垣さんは 大手の会社員だった頃は
ブランド品を買い漁り 物が増える度に
豪華な大きいマンションに引っ越していたそうです
満ち足りているかと言うと そうではなく
物に囲まれても 物が増えても
いつも物足りない 思い通りの生活が出来ていない不安感に
襲われていたそうです
50歳で退職した時に 小さい住まいに移ったことで
全てを手放し
最小限の質素な生活をし
毎日同じ食事がこの上なく美味しい
物がない今の生活が満ち足りて幸せ とのこと
楽しいエッセイで読みやすいので
興味がある方はぜひ読んでみて下さい
私は
アメリカの修道院に暮らすアルツハイマー型認知症の老シスター
が一番心に残り 色々考えさせられました
稲垣えみ子著『家事か地獄か』のことを書いたブログはこちらです↓
題の『家事か地獄か』の意味は
読んでみてのお楽しみです
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